いきなりですが質問です。
糖質にどのようなイメージを持っていますか?
「甘いものを食べ過ぎることは良くないよな~」
甘い食べ物や飲み物は多くの人にとって嗜好品として好まれています。
しかし上記のような考えを持ったこともあるのではないでしょうか?
ですがそのように思っていても何が良くないのか具体的に分かりますか?
糖質の摂りすぎはなぜ太る?
甘いものがやめられないのはなぜ?
糖質依存症って知っていますか?
「糖質って摂りすぎるとヤバい!」
これは紛れもない事実です。
とはいえ健康のためには必要です。
今回のブログでは皆さんの認識をもう少しグレードアップするために
「糖質」という栄養にテーマを絞って、その重要性ついて記事を書いていきます。
【基本的な情報】~【少しマニアックな情報】までありますので
お時間がある際に繰り返し読んでくださいね!(笑)
【 目次 】
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そもそも糖質ってなに?
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糖質で太るメカニズムを知ろう!
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糖質には依存性があります
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糖質依存症の背景とは・・・
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糖質を多く含む食品とは?
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糖質を選ぶ
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食べる順番にも気をつけましょう!
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まとめ
1. そもそも糖質ってなに?
突然ですがみなさんは【糖質】と聞いてどの様なイメージを持っていますか?
・甘いもの
・沢山摂ると太る!
・糖質制限とか聞いたことがある
施術の際に患者様にお話を聞くと上記のようなお言葉を頂きました。
太る・痩せるに関係してくる「ダイエット」と結びつきが強いイメージがあるかもしれません。
ですが当然それだけではなく
心身の健康に直結する栄養素であり、各種痛みなどの不調でご来院される患者様の症状改善にも関わってくるものです。
みなさんも、無意識のうちに栄養の偏りや、摂りすぎに陥っている方がいるかもしれません。
そもそも糖質は悪者ではありません。
扱い方によって良くも悪くも作用してしまうというだけです。
まずは糖質について正しく知ることにしましょう。
糖質は、身体を構成する重要な栄養素で、三大栄養素のひとつです。
※三大栄養素→(糖質・脂質・タンパク質)
体内に入ると「血糖」として即効性の高いエネルギー源になります。
また、筋肉に貯蔵され体力(エネルギー)として利用されます。
筋肉の貯蔵量を超えたものは内臓脂肪として体内に蓄えられることになります。
貯えすぎた結果がいわゆる肥満です。
肥満にならないように気をつけながら糖質を摂取することは、アスリートや成長期の子どもにとってはむしろ重要です。
糖質をエネルギーとして活用することで、摂取したタンパク質や脂質を、身体を動かすためのエネルギーにするのではなく、人体の構成成分として有効活用ができます。
一般の方で「最近運動不足だな・・・」なんて人は特に気を付けましょう(笑)
2.糖質で太るメカニズムを知ろう!
糖質の摂りすぎは太ります!!
そもそもなぜ糖質を摂りすぎると太るのでしょうか?
そのキーワードは2つ。
”血糖値”と”インスリン”です。
糖質は血糖値を上げる唯一の栄養素です。
つまり血糖の管理をしたければ、糖質の管理が不可欠です。
摂取カロリーをどんなに低く抑えても、そのエネルギーに占める糖質の割合が高ければ高血糖になってしまいますので注意が必要です。
糖質を摂ってから身体に起こるサイクルをイメージしてみましょう。
- 糖質を摂る
- 血糖値が上昇→(この時に幸せを感じる)
- 上がりすぎる血糖値を抑えるためにインスリン(ホルモン)が出てくる。
- インスリンは肝臓と筋肉に糖を運び出して血糖値を下げる
- あまった分は「脂肪細胞」に運ばれる=太る
- 血糖値降下→(だるさや眠気、頭痛などが発生する場合も)
- カラダ→「血糖値が下がってきた?おなかすいた!」
- 血糖値を上げたいため糖質がもっと欲しくなる。
- 糖質を摂るに戻る・・・
なんとなくイメージがつきますか?
ここでシンプルにお伝えしたいことは
・血糖値を上げやすい食べ物は太りやすい
・たくさん摂ると太りやすい
というメカニズムです。
「太っちゃうの??ほんとに最悪!!」
そう思いますよね?
もっと最悪なのはこの血糖値の急上昇と急降下を繰り返すことはとても身体に悪く、これが老化やあらゆる病気の引き金になる。ということです。
3.糖質には依存性があります
「糖質依存症」という言葉を聞いたことがありますか?
聞いたことが無い人でも薬物依存症という言葉はご存じだと思います。
糖質依存症とは、「糖質を摂らずにはいられない!」となってしまう中毒症状のことです。
「私は甘党なんです」という方も、実は甘いものが好きなのではなく依存しているだけなのかもしれません。
糖質のなかでも砂糖は「マイルドドラッグ」とも呼ばれ、薬物やアルコール並みの中毒性・依存性があるといわれています。
食後に少しデザート!と少量で満足できるのであれば良いですが、糖質依存症になると大量に食べないと欲求が収まらなかったり、小まめに甘いものを口にしないと落ち着かなくなったりします。
特にダイエット直後や妊娠・出産・成長期の子供など
身体の栄養バランスが大きく変化しているときは注意が必要です。
糖質が多いものを摂り続けることで、糖質の摂取をやめた際に禁断症状を引き起こす可能性があります。
砂糖がたっぷり含まれたお菓子を毎日食べていませんか?
思い当たる節があるのであれば早期改善を強くお勧めします。
【糖質過多によって発生する症状】
<日常生活の変化>
・甘いものを食べたり、飲んだりしないとイライラする
・ストレス解消に甘いものが欲しくなる
・お菓子など甘いものが常に身近にある
・妙に疲れやすく、甘いものを食べると元気になる
・短時間の労働でめまい、立ちくらみなどを感じる
・とくにお腹が空いているわけではないけど甘いものをたべてしまう
・少しだけにしようと思っても、つい目の前の物を食べきってしまう
<心身の不調>
・肩こり、頭痛など各種の痛み
・落ち込みやすい
・手足が冷えやすい
・集中力がない
・怒りっぽい
・朝起きるのがつらい
・倦怠感が抜けない
・ストレスに弱くなる、アレルギー症状の発生や悪化
・血液がドロドロになる
・糖尿病
・高血圧
・虫歯、歯周病
・月経異常、不妊
・動脈硬化のリスク↑
・認知症のリスク↑
・がんのリスク↑
・脳卒中のリスク↑
現代には糖質を大量に含む食品がたくさんあります。
いつでも手頃に手に入るファストフード、コンビニ弁当、レトルト食品などの食事が中心の生活になっている方は要注意です!
特に注意したいのはなんといっても砂糖です。
ご理解いただきたいのは、これらの症状は全年齢の人に当てはまります。
大人ですら無意識に依存してしまい、「なかなかやめられないんです。」というレベルです。
これが子供であればどうなるでしょうか?
身体が小さい子供は、身体を成長させるために必要なエネルギーを多めに摂らなければなりませんが、それはあくまでもバランスの良い栄養ある食事で補ってこそだと私は考えています。
大人と同じ量のジュースやお菓子を食べる子供も、今の世の中では珍しくありません。
子供の食事は親が管理してあげるしかありません。
ご自宅の冷蔵庫、お菓子のストック棚を今一度見直す必要があるかもしれません。
薬物依存を抜け出すのはとても大変というイメージがあるかと思います。
慢性的な依存度によっては糖質依存もそれと同等レベル、もしくはそれ以上の可能性だってあります。
「お食事はあまり食べないのに、ジュースやお菓子はやめられないんです。」
「お菓子とか食べちゃうから、かわりにご飯減らしてます。」
「子供が寝てからのアイスやお菓子が楽しみなんです!」
これではお身体が本当に心配です。
忙しい自分へのご褒美。
とても気持ちは分かります。
ですが、お菓子はお菓子。
身体をつくる栄養として中心にはなりません。
糖質依存は栄養状態を改善していくことで少しづつ抜け出せます。
4.糖質依存症の背景とは・・・
今はとても豊かな時代となり、どこでも気軽にそして安価で食べ物が手に入るようになりました。
私たちはそのおかげでとても便利に生活ができています。
しかしそんな世の中になったのもここ数十年の話です。
世界的にもトップクラスに恵まれた国である日本。
この現状が素晴らしい環境にあるだけで、実は人類の歴史は食べ物に困っていることがほとんどです。
我々にとっての糖質(砂糖)は、とても効率よくエネルギーを補給できる食べ物であり、とても貴重なものなのです。
〈効率よくエネルギー補給ができる〉という点は身体も本能としてわかっていますので、積極的に摂ってほしいものという認識をしています。
この本能が現代人にとって糖質の摂りすぎを加速させてしまいます。
糖質(砂糖)たっぷりの食べ物や飲み物を摂取すると、幸福感や癒しを感じさせる脳内ホルモンが分泌されるようになります。
つまり糖質依存症とは「快楽を得るために、糖質を摂らなければならない」と脳が勘違いしている状態といえます。
この「糖質を食べると、幸せが感じられる」状態が頻繁に繰り返されると脳はこの快感がクセになります。
これが麻薬と同じ依存性といわれる理由です。
5.糖質を多く含む食品とは?
基本的なことですので一度認識をしておくことはとても大切です。
【主食】 ごはん・パン・麺など
【イモ類】 じゃがいも・サツマイモ・里芋・山芋など
【菓子類】 チョコレート・ケーキ・ドーナツ・クッキー・その他いっぱい!
【甘味料】 砂糖類・果糖ブドウ糖溶液など
【清涼飲料水】 いわゆるジュース
皆さんの認識とズレはありませんでしたか?
言われてみると「ああ、なるほど」と思うようなものばかりですよね。
繰り返しますが上記の食材が悪者なわけではありません。
摂りすぎることが身体によくないこととご認識ください。
6.糖質を選ぶ
ここまで読んでいただくと、いっそのこと糖質を抜いてしまえばいいのでは?
と思われる方もいるかもしれません。
「糖質カットダイエット」という言葉も耳にします。
完全にカットすることは意外と難しいものなのですが、完全に抜くことはお勧めしません。
急激な糖質制限は、身体にとって強いストレスとなります。
いままでたくさん入ってきていた糖質が急になくなってしまうと、自律神経をフル回転させてピンチの局面を乗り切ろうとし始めます。
血糖値を維持しようとするホルモンは興奮作用が強いものが多く、結果的に強い疲労感や痛みを感じることも珍しくありません。
制限をしすぎると糖質依存との闘いになり、様々な体調不良に苦しむ可能性がありますので少しづつ改善のリズムを作りましょう。
おさらいですが、糖質は身体を動かすためのエネルギー源として重要な栄養素です。
血糖値が緩やかに上がるように間食やジュースを辞める、腹8分目の量にする、ゆっくり食事をすること、血糖値が上昇しにくい食べ物を選ぶことで脂肪をため込むことを防ぐことができます。
糖質を摂るなら、空腹時での糖質のみの単体摂取は避けましょう。
まずはタンパク質や脂質、食物繊維などで[おかず=栄養を確保]
その後[糖質=エネルギー]を入れるのがオススメです。
☆食生活改善のための糖質摂取の改善例☆
☆かぼちゃをふかす→食物繊維、βカロテンやビタミンEも確保
☆芋類をふかす→ビタミンCや食物繊維も確保
☆季節の果物→抗酸化物質やビタミンCも確保
☆ごはんに(じゃこ)や(ごま)を入れる:タンパク質やミネラルも確保
☆ごはんを(麦飯・雑穀米・玄米)などにする
糖質は「抜く」ではなく「選ぶ」ようにしましょう。
7.食べる順番にも気をつけましょう!
みなさんは食事をする際に食べる順番について意識をしていますか?
食べるものを上手に選択できるようになってきたら、これが仕上げです。
ベジタブル・ファースト※(ベジファーストとも言われる。)
プロテイン・ファースト
という食事の摂り方です。
食事の最初に野菜=(食物繊維)を入れることで糖質と脂質の吸収を抑えてくれます。
同様にタンパク質から先に食べることで、血糖値が安定しやすくなります。
すごく簡単ですが効果が高いのでオススメです。
そもそもお肉や野菜が食卓に並ばないよ!という方は献立が要注意です!
8.まとめ
ここまでお読みくださってありがとうございます。
みなさんのお食事において糖質はどのような存在でしょうか?
患者さんにお話を聞くと「うどん」「パン」「レンジでチンのパスタ」という答えが多く返ってきます。
いわゆる主食です。
手ごろに食べられて、お腹を満たせる(満足感がある)というのが糖質の特徴ですが、そこに偏り過ぎた食生活は上記にある通り、心身への不調や依存症に繋がります。
糖質は主食だけでなく、調味料などにも含まれており気をつけて摂取しないとついつい摂りすぎてしまいます。
このブログを読んで私は糖質過多かも…という人は食べるものを是非見直していきましょう。
適量を超えてしまうと折角の食事も身体にとっては毒になりかねません。
肩こりや腰痛、頭痛など「慢性的な症状」でお悩みの方は多いと思います。
我々の身体は食べたもので出来ています。
慢性的な症状は慢性的な栄養の偏りによっても引き起こされます。
栄養あるものを食べて充実した体をつくりましょう!
意外と整体に来なくても良くなるかもしれません(笑)
今日より明日。
明日よりも明後日!と少しずつ気をつけていく習慣をつけていきましょう。
私たちは地域の患者様にとって一番身近に健康により添える存在でありたいと考えています。
お身体の不調やお悩みはそのままにせず、お気軽にお問い合わせください。